皇族一覧(桂宮)貴人の黄昏― 旧皇族家の人々 ―


桂宮(世襲親王家、1590年創設、1881年断絶)

正親町天皇の第一皇子である誠仁親王の第六皇子・智仁親王(1579年~1629年)を祖とする。

1881年、12代当主、淑子(すみこ)内親王1829/ 2/22-1881/10/3)の死去で断絶した。

女性が世襲親王家を継承した例は淑子内親王以外にない。世襲親王家は当主を欠いた状態でも存続が許され、継承者となる天皇家の皇子の誕生を待つのが通例であった。しかし、桂宮家の場合は当主不在の事態がたびたび起こり、淑子内親王が宮家を相続したのも当主不在が三十年近く続いた後だった。宮家の家臣が継承者となる皇子の誕生を待ちきれず、前当主の姉を当主に迎えるという極めて異例の宮家継承であった。

初代以外で桂宮の当主となった天皇家の王子は以下のとおり。

  • 穏仁親王 (3代、後水尾天皇・11皇子)
  • 長仁親王 (4代、後西天皇・1皇子)
  • 尚仁親王 (5代、後西天皇・8皇子、4代の弟)
  • 作宮 (6代、霊元天皇・10皇子)
  • 文仁親王 (7代、霊元天皇・6皇子、6代の兄)
  • 盛仁親王 (10代、光格天皇・4皇子)
  • 節仁親王 (11代、仁孝天皇・6皇子)
  • 淑子内親王(12代、仁孝天皇・3皇女、11代の姉)

淑子内親王が死去した後、久邇宮朝彦親王が三男・世志麿(よしまろ、後の邦彦王)を桂宮の後継に据えようとする動きを見せたが、実現しなかった。

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